ワイルドストロベリーの育て方
イチゴに関してはイチゴの育て方を参照にしてください。
バラ科 学名:Fragaria vesca 用途 鉢植え 露地植え ヨーロッパや西アジア、北米に広く分布するで、要するに野イチゴの一種です。現在広く食べられているイチゴのルーツとなる品種「オランダイチゴ」が出てくるまでイチゴと言えばこのワイルドストロベリーが広く栽培されていました |
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開花期 |
収穫期 |
植え付け |
タネまき |
肥料 |
季節・日常の手入れ ポイント
株が成長してくると、茎の付け根からランナーと呼ばれる茎が地面に這うように伸びていき、先端に子株を付けます。開花期に余分なランナーを付け根から切ることで、栄養が子株の方にとられず花や果実にいくので収穫を長く行うことができます。
枯れた葉はそのまま付けておくと灰色カビ病発生の原因になることがありますので、こまめに取り除くようにします。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い環境が適しています。半日陰の場所でも栽培は可能ですが、日によく当てたほうが花付き・実付きが良くなります。日当たりや風通しの悪い環境では病気が出やすいので気をつけましょう。
生育適温は15℃~25℃です。どちらかというと冷涼な気候を好み、やや暑さを嫌がり平地の夏は高温下で開花がストップすることも多いです。真夏に日射しが強く温度が高くなるようなら、半日陰の風通しの良い場所に移動させるか遮光を行います。北海道で野生化しているところからもわかるように寒さには非常に強く、冬に防寒をする必要はありません。
水やり・肥料
比較的根が地面の浅い位置に張るので乾燥に弱い性質があります。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。ただし、常に土がじめじめ湿っているような環境では根が腐って株がダメになってしまうので鉢植えの場合、常に受け皿に水を溜めるようなことは避けます。また、果実や花に水がかかると傷むことがあるので、水は株元から静かに与えるようにしましょう。
肥料は春と秋に葉の色や生長を見ながら月1回程度。ゆっくり効くタイプの固形、粒状肥料を与えます。肥料が不足すると生長や実付きに影響があります。ただし、窒素分が多いと実付きが悪くなることがあり、リン・カリの割合が多い肥料が適しています。
水やりや肥料は普通のイチゴを栽培する上でも共通する点が多いです。
用土
水はけが良く、同時に保水性のある用土が適しています。鉢植えにする場合、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土が適しています。上記の用土にバーミキュライトを全体の1割程度混ぜても良いでしょう。
植え替え・植え付け
苗の植え付け適期は4月~5月、9月~10月です。
長期間植えっぱなしにしていると株が弱り、花付きも悪くなるので1~2年に1回植え替えます。植え替えの適期は4月~5月です。
一度ワイルドストロベリーを育てた場所で同じように株を植え付けても障害が出て充分育ちませんので、地植えにする場合は新しい場所へ移動させます(連作障害と言います)。
ふやし方
タネまきと株分けでふやすことができます。
タネまきの適期は4月~5月。タネをまいたら土をかぶせず、発芽まで乾かさないように管理します。発芽後は混みあった部分を間引きます。本葉が5~6枚に育った頃に鉢や畑に植え付けます。
発芽した芽をいったん「小鉢あげ」してもよいでしょう。「小鉢あげ」とは、名前のとうり小さな鉢植え移植する(=あげる)ことです。具体的には、まず直径6cm~7.5cmほどの小さなポットを用意します。本葉2~3枚になった苗を1本ずつ植え替えます。「小鉢あげ」した苗は、ある程度大きく育ててから植え付けます。
株分けはランナーから出てくる子株を切り離して植え付けます。適期は9月~10月で葉を3~4枚付けた子株が株分けには手頃な大きさです。
かかりやすい病害虫
病気 灰色カビ病 ウドンコ病 ・害虫 ナメクジ アブラムシ
日当たりと風通しが悪いと灰色カビ病やウドンコ病が発生します。これらの病気は植物に適した環境で育てるのが一番の予防になります。
ナメクジは新芽、つぼみ、果実などを食べてしまうので、見つけ次第駆除するか、姿が見えない場合はナメクジ用の誘殺剤を用います。アブラムシは新芽やつぼみについて吸汁し、植物を弱らせます。ほおって置くとどんどんふえるので数が少ない内に手で取るか、薬剤を散布して駆除します。
利用方法・収穫方法
赤く熟した果実を摘み取って生食するか、多く採れた場合はジャムなどに加工します。
まとめ
風通しと日当たりの良い環境を好む
水切れに気をつけるが、同時に過湿にも注意
タネまきと株分けでふやせます
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