スズラン

ユリ科 「す」からはじまる植物 山野草

スズラン
ドイツスズラン
この植物の育て方
科名
ユリ(キジカクシ)科
学名
Convallaria keiskei
別名
キミカゲソウ
原産地
日本
大きさ
高さ15cm~20cm
開花期
4月~5月
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

〔〕内は学名、C.はConvallariaの略

本州中部以北から北海道に分布する、毎年花を咲かせる宿根草です。キミカゲソウ(君影草)の別名があります。地中の浅い位置を地下茎が走り、その先端から芽を出して2~3枚の葉を出します。葉は先端の尖った長い楕円形で、地際が筒状に巻いて茎のようになります。

主な開花期は春で、葉の間から花茎を伸ばして、その先端に芳香のある白い釣り鐘状の花を数輪咲かせます。花茎はあまり長く伸びず、葉の下に隠れるような位置で咲きます。花後は丸い果実ができ、熟すと赤く色づきます。

冬は葉が枯れて地下茎の状態で越します。地下茎はピップと呼ばれ、短く切ったものが球根のように扱われることもあります。鉢植えで流通するのは別種のドイツスズラン〔C. majalis〕が大半で、促成栽培で開花させたものが初冬から出回ります。スズランは趣味の山野草的なカラーが強く、鉢花としてはあまり流通しません。

名前の由来

属名のコンバラリアは、ラテン語のコンバリス(convallis:谷間)に由来し、自生環境に由来します。また、スズランの種小名ケイスケイは植物学者伊藤圭介の名にちなみます。ドイツスズランの種小名マヤリスは5月の意で、開花時期に由来します。


ドイツスズラン

ヨーロッパ原産で、北アフリカにも野生化したものが見られます。ドイツでの生産が多かったのでこの名前があります。日本で鉢植えとして栽培・流通しているのも大半がこちらです。スズランに比べると葉が大きく光沢があり、花も大きくて芳香が強いです。また、花茎が比較的長く伸びて葉に隠れることが少ないです。英名はLily of the valley(谷間のユリ)です。ドイツスズランはバラエティーが豊富で、代表的な品種に以下のようなものがあります。

ドリーン〔'Dorien'〕

性質のよいものを選んで育種した選抜品種です。花がやや大きくて咲く数も多く、花茎も長めです。

ボルドー〔’Bordeaux’〕

選抜品種で、1本の花茎からたくさんの花を咲かせる多花性種です。

アルボストリアータ〔'albostriata'〕

縞斑スズランとも呼ばれます。葉に黄色い縦縞が入ります。

ピンクスズラン〔var. rosea〕

ピンク色の花を咲かせる変種です

これ以外に、八重咲き種も知られています。

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