スイセンノウの育て方
- 科名
- ナデシコ科
- 学名
- Lychinis coronaria
- 別名
- リクニス・コロナリア
- 原産地
- 南ヨーロッパ
- 大きさ
- 30cm~1m
- 主な開花期
- 5月~8月
- 耐寒性
- つよい
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
南ヨーロッパ原産の草花です。日本には明治以前、江戸の末くらいに入ってきたと言われています。日当たりの良い乾燥地を好み、道端で勝手に生えてきている株もよく見かけます。
白い毛が生えたフェルトのような質感の葉っぱや茎がユニークです。この葉の様子からフランネルソウの別名があります。
多年草ですが、花後に梅雨の長雨や夏の高温多湿で枯れてしまうことがあります。特に数年経た大株ほど枯れやすく、総じて短命な多年草と言えます。ただ、こぼれ種が発芽して、親株に近い場所に新たな株ができることが多く、庭などで管理していたら完全に絶えることはあまりないです。
名前の由来
漢字で書くと「酔仙翁」で、花が赤くて酔っ払っているように見えるのでこの名前があるとされます。仙翁はこの植物が属するリクニス属の和名です。日本産のリクニス属の一種が京都の仙翁寺から出たことに由来します。学名の種小名コロナリアは「花冠に使われる」という意味です。
育て方
- ・高温多湿に気をつける
- ・肥料は少なめで
- ・タネまきは春か秋
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け | 3月下~6月上 / 9月下~11月 |
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タネまき | 3月下~5月上 / 9月下~10月 |
日当たり・置き場所
日当たりの良い乾燥地でよく育ちます。過湿に弱いので、鉢・コンテナ植えの場合は長雨を避けます。寒さに強いので特に防寒は必要ないです。夏は高温多湿で枯れることがあります。
水やり・肥料
用土が乾いたらたっぷりと水を与えます。水のやり過ぎによる過湿には気をつけます。庭植えは根付いたら与える必要ありません。
肥料は少なめで良いです。植え付ける際、土にゆっくり効くタイプの肥料を混ぜ込んでおき、追加で春に化成肥料を少量施せば充分です。鉢植えはそれに加えてときどき液体肥料を与えます。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
苗の植え付け適期は春なら3月~6月、秋は9月~11月です。水はけのよい土であれば、特に選ばず育ちます。
ふやし方
タネまき
タネまきは春まき(4月~5月)と秋まき(9月~10月)があります。どちらの時期にまいても花が咲くのは翌年の5月~6月です。春まきは育苗期間が長くなりますが、ほぼ翌年に開花します。秋まきは寒さが来るまでに苗が充分に育たなかった場合、翌年は咲かずに翌々年まで開花がずれ込むことがあります。発芽適温は15℃~20℃で発芽日数は1週間ほどです。
一度植えるとタネがよくできるので、それを採ってまくか、こぼれ種で芽生えたものを小鉢に植え替えて苗を作っても良いでしょう。
さし木
八重咲き種はタネができないので、さし木で増やします。茎に付いた葉の付け根に芽があるのを確認したら、茎ごと切り取って湿らせた用土に挿します。また株分けでふやすこともできます。