スパティフィラムの育て方
育て方はこのページの下
- 科名
- サトイモ科
- 学名
- Spathiphyllum
- 用途など
- 鉢植え
- 開花期
- 不定期
- 大きさ
- 高さ15cm~1.5m
- 耐寒性
- ややよわい(8℃以上)
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
育て方
- ・生育期(春~秋)は水をたっぷり
- ・柔らかい日差しを好む
- ・寒さに弱い、冬は室内で管理する
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 5月~8月 |
---|---|
肥料 | 5月~9月 |
日常の手入れ
花後の手入れ
白い仏炎苞(ぶつえんほう:花びらのような部分)が緑色を帯びてきたら、花が終わりに近い証拠なので、花茎の付け根から切り取りましょう。そうすることでよけいな体力が消耗されないので、その後の花が咲きやすくなります。
日当たり・置き場所
基本的に冬以外は直射日光に当てないようにしましょう。強い日射しに当てると葉焼けを起こしたり、葉全体が茶褐色に変色してしまいます。春・秋はレースのカーテン越しのような柔らかい日差し、夏の日射しはこの植物には強烈すぎるので避けて、明るい日陰に移動させます。
屋外で育てて遮光ネットや寒冷紗を使用する場合、春・秋は30%~40%、夏なら60~70%の遮光が適当です。日陰でも充分耐えますが、日の当たらない場所では花が咲かないので気を付けましょう。柔らかい日差しの元でこそ、本来の光沢のある葉と清楚な花が楽しめます。
寒さには弱く最低8℃以上の気温は確保できるように、冬は室内に取り込んで育てます。冬は日射しが強くないので、直射日光に当てても大丈夫です。むしろ、よく日の当たる日なたが適しています。
水やりと肥料
水を好む植物です。生育期の5月~9月は土の表面が乾きかけたらたっぷりと水やりを行いましょう。空気中の湿度が高い環境も好むので、同時に葉に霧吹きで水をかけてあげる(葉水と言います)となお良いです。乾燥させると葉がしおれてしまうので、そうなる前に水をあげましょう。特に夏は乾きやすいので注意します。
気温の低下とともに生育が緩慢になり、冬はさほど水を必要としなくなるので生育期よりも乾燥気味に、土の表面が乾いてから水をやるようにします。土は乾燥気味に保ち、空気中の湿度を高めるために葉水をこまめに与えた方がよいです。
肥料は生育期2ヶ月に1回ゆっくり効くタイプの固形肥料や化成肥料を鉢土の表面に置き肥します。液体肥料の場合は生育期間中2週間に1回のペースで与えます。冬でも生育期同様の気温があり、新芽が延びて生長しているようなら同様に肥料を与えますが、基本的にいりません。
肥料はチッソ分の多いものを与えると、葉は茂りますが花が咲きにくくなるので気を付けましょう。
適した土
水はけが良く、栄養のある肥えた土が適します。赤玉土8:腐葉土1:川砂1の割合で混ぜた土が適します。川砂の代わりに堆肥を加えても良く育ちます。
植え替え・植え付け
生育旺盛で根が良く張るので1~2年に1回は植え替えが必要です。鉢の中が根でいっぱいの状態だと根詰まりを起こして葉先から枯れてきたり、根腐れを起こしてしまいます。植え替えの適期は5月~8月です。
ふやし方
株分けでふやすことができます。株分けは植え替えを兼ねて行うのが一般的です。鉢から抜いた株はハサミなどを使って根を裁断していき、株を縦に2分割します。このとき根をほぐして傷んだ根や古い土を取り除いておきましょう。それぞれを新しい用土で植え付けて、新芽が出るまで風の当たらない明るい日陰に置いて管理します。
タネを採取して育てることもできますが、開花までに3~4年かかります。タネをまく場合は湿らせた水ごけを鉢に入れて、その上にタネの表面が隠れる程度ごく浅くまきます。
かかりやすい病害虫
害虫:カイガラムシ ハダニ ナメクジ
風通しが悪いとカイガラムシが発生します。カイガラムシは茎から植物の樹液を吸汁して生育を衰えさせます。幼虫の時期は比較的薬剤散布が有効ですが、成虫になると殻のようなもので覆われ薬が効きにくくなるので、見つけ次第歯ブラシなどでこすり落とします。
乾燥すると葉の裏にハダニが付きます。カイガラムシ同様植物の生育を衰えさせるので、見つけ次第薬剤で駆除します。霧吹きで葉に水をかけて乾燥を防ぐことで、ある程度発生を予防できます。
ナメクジはスパティフィラムを屋外で育てる場合、一番やっかいな害虫といえます。やわらかい葉や花を食い荒らしてしまうので、見つけ次第取り除きましょう。地面に直接鉢を置いているとよじ登ってくることが多いので気を付けましょう。