ソテツ
この植物の解説

育て方はこのページの下

科名
ソテツ科
学名
Cycas revoluta
用途など
地植え 鉢植え
開花期
6月~7月
大きさ
高さ3m~10m
耐寒性
ややよわい
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え替え 5月~9月
肥料 3月~4月

日常の手入れ

古い葉を落とす

枝を整えたり切り戻す作業は必要ないので、庭木の中でも比較的手間のかからない部類にはいると思います。ただ、古くなって傷んだ葉をそのままにしておくと、美観を損ねます。初夏に新芽が伸びてくる頃、古くなって垂れ下がった葉(およそ3~4年生の葉)は付け根から切り落として樹姿を整えると同時に、新しく出てくる葉と世代交代させましょう。

防寒対策

性質は丈夫ですが、やや寒さに弱い性質があります。暖地では特に必要ありませんが、それ以外の地域ではある程度の防寒が必要です。一番簡単な防寒は古くなった下葉を1/3ほど切り除いて、幹をワラやコモで包み、葉をロープなどで束ねます。

関東より西の太平洋側では寒さで傷むことは少ないですが、万が一も考えて防寒した方が無難です。幹を包む作業をはぶき、葉をロープで束ねておくだけでも防寒になります。 また、頂点の新芽の部分を残して現在出ている葉を全部切り落としてからワラで全体をすっぽりとくるむ方法もあります。この方法だと葉を残す方法より更に寒さに耐えるようです。

日当たり・置き場所

日当たりと風通がよくて乾燥した場所を好みます。水はけの悪い過湿気味の土地では生長が極端に弱り、最悪の場合根腐れを起こしてしまうことがあります。また、日当たりが悪いと葉が伸びすぎてしまうので気を付けましょう。鉢植えも一番よく日の当たる場所を選んで育てるようにしましょう。室内はやや不向きです。

潮風や大気汚染に強く性質も丈夫ですが暖かい地方の植物で、耐寒性はやや劣りますので防寒が必要です。また、鉢植えのものも霜や寒風のあたらない場所に置いておけば特に問題ありません。庭植えの防寒に関しては上記の「季節・日常の手入れ」の項を参照にしてください。

水やりと肥料

乾燥に非常に強く庭植えにしたものは一度根づいてしまえば極端に乾燥する場合を除いて水を与える必要はありません。

鉢植えは用土が乾いてから水を与えるようにしましょう。逆に水のやりすぎで過湿になって根腐れを起こしてしまうことがあるので注意します。多少乾燥させてもすぐに枯れることはありません。また、冬はほとんど生長しないので乾かし気味に管理します。

やせ地でもよく育つので、肥料はたくさん与える必要はありません。4月頃に株元に化成肥料を少量ばらまいておけばそれで充分です。

根腐れを起こしたら

生命力の強い植物なので、もし根腐れを起こしてしまっても、幹と新芽がしっかりと生きていれば再生することが可能です。腐った部分をナイフなどで完全に削り取って葉もすべて切り落とし、幹と頂頭部の新芽部分だけにします。風通しのよい明るい日陰で切り口を2~3日乾かしてから用土に植え直します。ぐらぐらして倒れやすいので支柱をたてて固定しましょう。適宜水やりをしながら育てると新たに根が出てきて葉も新たに伸びてきます。

適した土

水はけの良い用土であれば特に土質を選ばずに育てられます。

植え替え・植え付け

植え付け(庭植え)

暖かい地域の植物なので、植え付けは充分に気温が上がる5月以降に行います。水はけを考えて植え付ける場所は50~60cm(水はけの良い土の場合は20~30cm程度)山高に土を盛ります。そこに株を植えてザクザクと細い棒などで土を突き入れて、根の間まで充分に土が入り込むようにして株を固定します。植え付け後は支柱を立てて倒木を防ぎます。植え付けた際に充分水を与えておけば、後はほとんど水を与える必要はありません。

植え替え

庭に植え付けた場合、植え替える必要はありません。鉢植えも頻繁に植え替える必要はなく生長に応じて3~5年に一度、一回り大きな鉢に植え替えます。適期は気温が充分に上がる5月~9月です。

ふやし方

ソテツはあまり枝分かれしませんが、たまに幹から不定芽という芽を出します(枝分かれというよりも子株が発生しているように見えます)。この不定芽がこぶし大になった頃に幹から切り離して鉢植えとして育てることができます。

また、春~秋にタネを採集してまいてふやすこともできます。まいた後は発芽まで乾かさないように管理しますが、早くても発芽まで2~3ヶ月を要します。

かかりやすい病害虫

とくにありません。

関連する植物