生ける宝石か
リトープス
L. pseudotruncatella(曲玉) |
科名:ハマミズナ科学名:Lithops原産地:南アフリカ開花期:8月~11月栽培難易度:
|
リトープスとは
南アフリカに100種前後が分布する多肉植物です。乾燥地の岩の割れ目や小石に混じって、葉の上面だけ地上に出して生活します。
2枚の葉っぱが極端に肥大してぴたりと閉じ合わさった、おしりの様な姿が特長です。このような姿をとる多肉植物は他にもあり、総称して「玉型メセン」と呼ばれています。リトープス以外にはコノフィツムやプレイオスピロス(の帝玉と呼ばれる種)がよく出回ります。
乾燥地で水を蓄えるとともに、強光線などから生長点を守るためにこのような姿をしていると言われます。それと同時に、周囲の砂利や石ころに擬態して、動物に食べられるのを逃れているとされます。上部は透明な窓が模様を作っておりそこから太陽の光を吸収して光合成を行います。この窓部分の形や色彩が個性的で種によって様々です。
生態
脱皮 L. hallii var. ochracea 'Green soapstone' 脱皮(葉っぱが2対) L. hallii v. hallii (巴里玉) 開花 L. hallii v. hallii (巴里玉) |
春になると古い葉っぱが左右に割れて、盛り上がるように新たな葉っぱが出てきます。古い葉っぱは徐々に水分がなくなってしぼんでいき、やがてかりかりに乾いて新たな葉の下にへばりついた状態になります。この一連の現象を俗に脱皮と呼んでいます。脱皮の際、2対の葉っぱが出てくることもあり、それが年々繰り返されて増えていきます。
形はいくつかの違いが見られます。よく見るものに、円錐形を逆さにしたもの、丈が高くてY字型になるものなどがあります。
秋頃に葉の間から花茎を伸ばして、そこに一輪の花を咲かせます。花びらは細くて光沢があります。色は黄色や白が多いです。
受粉すると、六角形で少し厚みのある果実を付けます。果実は熟しても自然に弾けてタネをまき散らすことはありません。水に当たるとじわじわと開いていき、粉のような細かいタネが水ともに流れ出ていきます。
その他
リトープスの名前はギリシア語で「石に似る」という意味で、その見た目から来ています。
リビング・ストーンズ(living stones)、ペブル・プランツ(pebble plants)などの英名があります。ペブルは小石のことです。
園芸店にも出回りますが、色々な種類を親しみたい場合は、専門店に出向くか、各地の植物園で年1~2回程度行われる多肉植物展で、たいがい催されている即売会をのぞいてみると良いでしょう
関連するページ
・リトープスの育て方・多肉植物