街路樹としてよく知られる
プラタナスの仲間
並木(アメリカスズカケノキ) |
科名:スズカケノキ科学名:Platanus原産地:東南ヨーロッパ~インド 北アメリカ樹高:~40m主な開花期:4月~5月難易度 やさしい 耐寒性 つよい 耐暑性 つよい |
プラタナスの仲間とは
東南ヨーロッパ~西アジア~インド、北アメリカにおよそ10種が分布する落葉樹です。プラタナスという特定の植物はなく、スズカケノキ(プラタナス)属に分類される植物の総称です。一般的には、スズカケノキ、アメリカスズカケノキ、モミジバスズカケノキの3種を指してプラタナスと呼ぶことが多いです。街路樹や公園樹として広く利用されています。
葉っぱは掌状に切れ込み、長さは30cmくらいになります。幹は樹皮が剥がれて木肌が見え、灰色や褐色、緑色のモザイク模様になるものが多いですが、樹皮が剥がれず茶褐色でざらざらした質感のものも見られます。
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主な開花期は4月~5月です。葉の付け根から花茎を下垂させ、その先端に丸っこい花の集合体を付けます。花には雄花と雌花があり、別々の集合体を作ります。雄しべ(もしくは雌しべ)と苞(ほう:花に付く葉っぱのようなもの)からなり、花びらはありません。
雌花の集合体は花後に果実となり、冬になると黄褐色に熟し、落葉後も残ります。ころんとした集合果(果実の集合体)が、木にぶら下がった姿は非常にかわいらしいです。ただし、並木など枝をばっさりと切り落としてしまっているものは、見ることができません。
街路の並木にされている樹は、枝を極限まで切り詰められ、棒のような姿に仕立てられていますが、本来は枝を横に広げたゆったりした樹形です。公園など比較的スペースのとれる場所で、ゆったりした樹形の樹を見ることがあります。
名前の由来
プラタナスの名前はギリシア語で「広い」を意味するプラテュスに由来し、葉の大きさにちなみます。
集合果のぶら下がった様が山伏の衣装の一部、鈴懸【すずかけ】(正確には結袈裟【ゆいげさ】)に似ているところから、スズカケノキの和名があります。
代表的な種
一般的には比較的よく見る以下の3種をプラタナスと呼んでいます。モミジバスズカケノキとアメリカスズカケノキは都市部にもよく植えられています。スズカケノキはそれほど見られません。
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育て方
栽培カレンダー
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
植え付け |
剪定 |
適した場所
日当たりが良ければ、特に場所を問わずに育ちます。日本全国で植栽できます。
植え付け
基本的に落葉期の冬に行います。寒冷地では冬を避け、春の芽が出る頃に行います。
手入れ
落葉期に剪定を行います。目的は、樹形を整えるためです。生命力が非常に強く、よく芽吹くのでばっさり切り落としても問題ありません。
若木は株元から勢いのある枝(ひこばえ)がビュンビュンでるので、見つけ次第付け根から切り落とします。
ふやし方
タネをまくか、さし木でふやします。
病害虫
アメリカシロヒトリ(幼虫)、テッポウムシ、プラタナスグンバイによる被害が見られます。
アメリカシロヒトリは葉を食害し、テッポウムシは幹に入り込んで内部を食い荒らし、プラタナスグンバイは主に葉裏について吸汁します。
ポイント
日当たりが良ければ場所を選ばない
剪定、植え付けは落葉期が基本
強健ですが、案外害虫の被害を受けます
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