ベニバナ(紅花)の育て方
キク科 学名:Carthamus tinctorius 用途 鉢植え 露地植え 花びらの細い、アザミのような花を咲かせる草花です。花は染料や薬用に利用され、タネからは良質な油がとれます。切り花やドライフラワーにも向くきます |
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開花期 |
タネまき |
肥料 |
季節・日常の手入れ
草丈が高くなり倒れやすいので支柱を立てます。
咲いた花が雨などで濡れると灰色カビ病によりカビが発生することがあります。カビが生えてしまった花や枯れた花はそのままにしておかずにこまめに摘み取るようにしましょう。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い環境を好みます。ベニバナは乾燥した気候を好み、20℃前後の気温でよく育つ草花で高温多湿を苦手とします。比較的低温に耐え、雪や霜に当たっても枯れることはありませんが、厳寒期は株元を敷きワラで覆うなど簡単な霜よけを行った方が無難です。
水やり・肥料
乾燥気味の環境を好みじめじめした環境を嫌いますので、水やりは土の表面が乾いてから行います。また、高温多湿時期に葉に水がかかると炭疽病の原因となりますので株元から静かに水を与えます。
地植えにする場合、あらかじめ用土に堆肥や腐葉土をたっぷり混ぜ込んで、ゆっくり効くタイプの化成肥料を混ぜておけばそれ以上必要ありません。鉢植えにする場合、用土に化成肥料を混ぜ込んでおき、追肥として月1回程度液体肥料を与えます。肥料が多いと草丈がよく伸び、茎も太くなりますが全体の強度が軟弱になり倒れやすくなります。
用土
水はけがよく、腐葉土や堆肥など有機質のたっぷり入った土が適しています。また、酸性土ではよく育ちませんのであらかじめ苦土石灰を混ぜ込んで酸性を中和しておくことも大切です。
鉢植えにする場合は赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合に混ぜた土に少量の苦土石灰を混ぜ込みます。
植え替え・植え付け
花が咲いた後、タネを結んで枯れてしまうので、植え替えの必要はありません。
ふやし方ポイント
タネからふやすことができます。
タネまきの適期は秋9月~10月もしくは春3月~4月ですが、秋にまいた方が株が大きく育ち花もよく咲きます。平地や暖地で秋まきの場合、開花期は5月~6月、春まきの場合は7月頃になります。花が雨に当たるとカビが生えやすいので、開花時期が梅雨とやや被る春まきは地域によっては不向きかもしれません。 ただし、寒冷地の場合は雪解けを待って春4月下旬以降にまいた方がよいでしょう。その場合、開花期は8月頃になります。
直根というまっすぐ下に向かって伸びる根が発達し、他の細かい根があまり出ない性質があります(ニンジンやダイコンをイメージしてみてください。食用としている部分、あれも直根です)。
直根を傷めてしまうと十分に水や肥料が吸収できず育たないので、鉢や庭にタネを直接まいて間引きながら育てるか、ビニール製のポットにタネをまいて本葉が5~6枚の小苗の時期に根を傷めないように植え付けます。
植え付けは20~30cm間隔が適当です。
ポットにまく場合、腐葉土と赤玉土(小粒)を半々に混ぜた土が使いやすい。また、間延びしてしまった苗は根付きが悪いので、そのような苗はできるだけ早く植え付けるようにします。
まく時期の違いによるよい点とネック
秋まきの良い点…株が大きく育ち花がよく咲く。
秋まきのネック…タネをまいてから花が咲くまでの期間(育苗期間)がやや長い
春まきの良い点…タネをまいてから花が咲くまでの期間(育苗期間)が短い。
春まきのネック…秋まきに比べると株がやや小さい。地域によって花どきと梅雨がかぶる
かかりやすい病害虫
炭疽病 アブラムシ
炭疽病にかかると茎葉に小さい斑点ができそれがやがて褐色の斑点になります。発生初期なら薬剤で対処できますが、雨風によって他の株に伝染するので発生した株はできれば抜き取り処分します。また、種子伝染もするので自家採取のタネは殺菌剤で消毒してからまいた方がよいでしょう。高温多湿の時期に発生しやすい病気です。
春に暖かくなると新芽の先を中心にアブラムシが発生します。見つけ次第、薬剤を散布して駆除します。
まとめ
乾燥気味を好み、酸性の土壌を嫌う
肥料は控えめにする
移植を嫌うので、タネはできれば直まき
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