ハナミズキ

ミズキ科 「は」からはじまる植物

ハナミズキ
この植物の育て方
科名
ミズキ科
学名
Cornus florida
別名
アメリカヤマボウシ
原産地
北アメリカ東部からメキシコ北東部
大きさ
3m~12m
開花期
4月~5月
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

こんな植物です

アメリカを代表する花木で、カナダのオンタリオ州からアメリカのマサチューセッツ州、テキサス州、メキシコ北東部にかけて分布します。正式な和名はアメリカヤマボウシですが、別名のハナミズキのほうがよく知られています。丈夫で育てやすく、若木は枝のまとまりもよく比較的場所をとらないので、家のシンボルツリーや街路樹に広く利用されています。

春に八重桜の咲く頃、枝いっぱいにかわいらしい花を咲かせます。花びらは正確には苞(ほう)と呼ばれる葉っぱです。苞は丸みがあり、先端がくぼんでいることが多いです。花の本体はその中心に丸く集まった部分です。花色は白が基本で、他にピンク、紅色があります。花後には光沢のある楕円形の小さな実を付けて秋に赤く熟します。晩秋には紅葉して冬は落葉します。春に新芽を出して夏まで生長し、秋までには翌年開花する花芽が枝先に作られ、目で確認できるようになります。

植栽されているものは樹高3~4m程度でおさめているものが多いですが、生長すると10mを越します。また、水平方向に枝を伸ばしやすく、成木になると存外に枝が長く伸びて幅のある樹形になります。

花の大きなもの、苞が重なり合ったもの、葉に斑が入るものなど様々な園芸品種があります。また変異種や枝変わり種も多く知られます。代表的な品種にチェロキー・チーフ(ポピュラーな紅花種、育てやすい)、レッド・ジャイアント(紅花の大輪花、美しい)、クラウド・ナイン(純白の大輪花、花が咲きやすく清楚な雰囲気)などがあります。

名前の由来

〔〕内は学名

アメリカヤマボウシはアメリカ産のヤマボウシ、ハナミズキは花のきれいなミズキという意味合いです。ヤマボウシ〔Cornus kousa〕は日本にも分布する落葉樹で、庭木などに利用されます。花の姿も似ていますが、ヤマボウシは苞の先端がとんがるので花どきは容易に見分けが付きます。英名はドッグウッド(dogwood)もしくはフラワリング・ドッグウッド(flowering dogwood)です。これは木を煎じた液で犬の皮膚病を治療した事にちなむと言われています。また他の説として、dogは古英語で短剣を意味するdaggeのことで、材質が固く武器などに利用されたからだとも言われます。

歴史

1912年、当時の東京市がアメリカにサクラを贈り、その返礼として1915年にアメリカから白花種が寄贈されたのが、はじめとされています。さらに2年後の1917年には赤花種が贈られました。当時贈られた木はほとんど残っていないそうです。

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