- 科名
- アオギリ科
- 学名
- Firmiana simplex
- 別名
- -----
- 原産地
- 日本 中国 台湾 インドシナ など
- 大きさ
- 15m~20m
- 主な開花期
- -----
- 耐寒性
- つよいほう
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
日本(伊豆半島より西、四国、中国、南西諸島)、中国、台湾、インドシナなどに分布する落葉樹で、高さは15m~20mになります。掌状に切れ込む大きな葉っぱと、緑色で滑らかな樹皮が特長です。幹が青(緑色)で、葉っぱの大きなところがキリに似ているので、この名前がありますが、キリの仲間ではありません。葉っぱの形や花はキリとは全然違います。中国では『悟桐』と呼ばれます。
姿・形
幹は縦筋が薄く入り、色は緑色です。年を経た木は、灰色っぽい緑になります。
葉っぱの幅は15cm~30cmで、掌状に切れ込みます。開いたばかりの小さな葉っぱは、細かい毛が密生しており、赤褐色に見えます。秋になると黄変して落葉します。
主な開花期は6月~7月です。雄花と雌花が混ざって、円錐状の花房になります。ひとつずつの花は小さくて地味ですが、枝先や枝の上部から、たくさんの花房がぶら下がるので、開花時期は比較的目立ちます。
果実は5つに裂け、それぞれのフチに丸い小さなタネを数個付けます。裂けた果実はうすっぺらいボートのような形で、長さは10cmほどです。やがて果実の裂片は付け根から離脱し、タネを付けたまま、風に乗って、絶妙なバランスでくるくると回転しながら落ちていきます。
利用
かつては公園や街路、学校などに植えられおり、並木も見かけましたが、近年ではあまり利用されていません。大きな葉は落葉期の清掃が大変なことや、害虫の被害に遭いやすい(特に、ハマキムシによる葉の食害)、などが利用されなくなった理由と考えられます。
タネからは油が採れ、有事の時には救荒食物やコーヒーの代用に利用されていました。
育て方
- 剪定は落葉期に行う
- ハマキムシを予防する
- 土質や環境をあまり選ばず育つ
●ポイント
主な作業の適期
剪定 | 落葉期 |
---|---|
タネまき | 3月~4月 |
日常の手入れ
剪定
ほおっておくと大きくなるので、スペースに応じて剪定を行います。太い枝を切ってもよく芽を吹くので、深く切り詰めてもかまいません。場所に制限がなければ、切り詰めなくてもよいでしょうが、あまり現実的ではありません。
適期は冬の落葉期ですが、寒さによる枝枯れを最小限にとどめるため、寒冷地では3月~4月に行った方がよいでしょう。
日当たり・置き場所
日当たりに適した陽樹ですが、多少に日陰にも耐えます。土質や環境をあまり選ばずに育ちます。色々なものに耐性があると言うより、生命力の強さでぐんぐん押していくタイプの樹木です。
かかりやすい病害虫
とにかくハマキムシが付きやすいです。葉っぱの茂っている時期は予防のため定期的に薬剤を散布します。
ふやし方
タネまき、さし芽、根ざしで増やすことが出来ます。
タネは秋に採集して乾燥させないよう冷暗所で貯蔵しておきます。翌春3月~4月頃にまくと、まもなく発芽し、秋には高さ20cm~30cmに生長します。
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ユリノキ
モクレン科 難易度★★☆☆☆
北アメリカ中部原産の落葉樹で、生長すると30mもの高木になります。すくっとまっすぐ伸びる樹形が非常に美しく、日本の気候にも合っているので、公園や学校などに植えられたり、街路樹としても広く利用されます。