- 科名
- キク科
- 学名
- Anemone
- 原産地
- 地中海沿岸
- 大きさ
- 高さ10cm~1m
- 開花期
- 4月~5月
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
こんな植物です
アネモネの仲間は北半球の温帯から亜寒帯にかけておよそ120種が分布し、日本にもシュウメイギクなど10数種が自生します。その中でも園芸上、アネモネと呼ばれているのは地中海原産の野生種アネモネ・コロナリアや雑種アネモネ・フルゲンスなどからつくられた園芸品種で、秋に球根を植えて春に楽しむ秋植え球根として扱うのが一般的です。鉢植え、庭植えどちらでも楽しめます。
球根は茎が肥大した塊茎で、大きさは1cm前後です。乾燥した状態ではカチカチで小石のようで、水を吸うとふくらんで、球根らしい形になります。形はどちらが上(芽の出る部分)でどちらが下かわかりにくいところが特長(?)です。
葉は深く切れ込んだ羽毛のような姿をしています。春になると次々と地中からつぼみの付いた花茎をもたげて、その先端に1輪の花を咲かせます。草丈、花色や姿は種によって様々でバラエティーに富みます。
名前の由来
名前はギリシア語で「風」を意味するアネモスに由来します。風通しの良い場所を好むから、風の多く吹く季節に咲くからなど諸説がありますが、理由ははっきりしません。
主な仲間
〔〕内は学名、A.はAnemoneの略
園芸で一般的にアネモネと呼ばれているものには、以下のようなものがあります。
アネモネ・コロナリア〔A.coronaria〕
地中海原産、コロナリアは「花冠」の意。バラエティーに富んだ園芸品種や変種があります。和名はボタンイチゲ。草丈は30cm-40cmで花色は赤、紫、白、青などがあります。一重もしくは二重の「デ・カーン」、半八重咲きの「セント・ブリジッド」などの園芸品種がよく知られています。「デ・カーン」は19世紀に作出され、現在でも親しまれているアネモネの代表品種です。雄しべが花びらのように変化したキクを彷彿とさせる花姿の変種、「キクザキアネモネ」がある。
アネモネ・フルゲンス〔A.×fulgens〕
野生種同士が自然に交配してできた雑種、「フルゲンス」は「かがやきのある」という意味です。花は緋色で雄しべは暗紫色。日本で「フルゲンス」として流通しているカラフルな花色のものは園芸品種か別種、異なる雑種と考えられます。
アネモネ・ブランダ〔A.blanda〕
地中海沿岸原産、花は小菊のような姿で色は白、淡い紅色、空色などがあります。草丈は15cm程度と小型で愛らしく、山野草のような雰囲気があります。ブランダは「魅惑的」の意です。
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