アサガオの育て方

育てやすいが、奥が深い

ヒルガオ科 「あ」からはじまる植物 つるの伸びる植物

アサガオ 桔梗咲き
この植物の解説

育て方はこのページの下

科名
ヒルガオ科
学名
Ipomoea nil (= Pharbitis nil)
用途など
鉢植え 緑のカーテン 
大きさ
つるが長く伸びる(伸びないものもある)
開花期
7月~9月(セイヨウアサガオは8月~11月)
耐寒性
弱い
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)
メモ
昼間に咲くもの、つるの伸びないもの、秋に咲くものなどバラエティーに富む

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

タネまき 5月~6月上

タネをまく準備

苗でも出回りますが、タネからでも非常に育てやすい植物なので、ぜひ一度挑戦してみてください。

気温が低いと発芽しない

タネが発芽する気温が20℃~25℃と比較的高温です。気温の低い時期にあわててまくのは禁物です。タネのまきどきは5月~6月です。

下準備をする

アサガオのタネは表皮(カラ)が非常に固いです。せっかく芽を出してもカラを破れず、双葉が開かないときがあります。発芽の手助けをするために「芽切り」をしましょう。芽切りをすることで、タネが十分水を吸うことができるようになり、芽が出やすくなり、発芽も揃います発芽しやすい処理がされているものが多く市販されています。そのようなタネは下準備不要です。

芽切りをする

アサガオのタネ

芽切りはタネの表面を傷つける作業です。カッターや爪切り、ニッパーなどでタネの表面を少し削ります。深さは中の白い部分が少し見える程度、カラの一部を剥ぐ程度でokです。あまり深く切りすぎると、最初に出てくる葉っぱ(双葉)に穴が開くことがあるので注意しましょう(タネの中には折りたたまれた状態の双葉がぎっちり詰まっています)。なれないうちは少し失敗するかもしれません。

また、へそと呼ばれる白い部分は発芽部で、ちょうど内側に根になる部分があるので、傷つけないようにしましょう。芽切りした後は、一晩くらい吸水させてからまきます。

タネをまく

鉢にタネを直接まいて間引きながら育てるのが一番簡単です。4号(直径12cm)鉢-6号(直径18cm)鉢に1株が目安です。

箱やポットなどにまいて発芽後に植え替える場合、本葉が7枚~8枚の頃までに行いましょう。ツルが伸び始めると、扱いにくくなります。

タネまきの手順

タネを植える深さは1.5cm、へその部分が下、丸みのある背中の方が上になるようにまきます。ちゃんと向きを守ってまくと、根はまっすぐ下に、子葉は素直に上に伸びて、きれいに発芽が揃います。割り箸で穴を空けて、ピンセットでつまんで穴に落とし込むようにまくと良いでしょう。子葉が地上に出てくるとき、土の摩擦と重みで種皮の殻が外れますので、土はしっかりとかぶせます。

その後は、発芽まで乾かさないように、充分水を与えます。


ツルを巻く、仕立てる

アサガオは色々な仕立て方がありますが、あんどん支柱に絡ませる方法がとっつきやすいです。そのまま、まっすぐにつるを伸ばしてもかまいませんが、ツルの先端を摘み取る「摘心」を行った方が、ツルの数も増えて、ボリュームが出ます。緑のカーテンにする場合も、同様に摘心を行って、ツルの数を増やすとよいでしょう。

あんどん仕立て

日当たり・置き場所

日当たりを好むため、午前中いっぱいは日の当たる場所で育てましょう。冬前に枯れてしまいますので防寒対策は必要ありません。

水やり・肥料

土の表面が白く乾いたらたっぷりと水を与えます。真夏の水やりは朝夕の涼しい時間帯に。

肥料は植え付ける際に土の中にゆっくりと効くタイプの粒状肥料を混ぜ込んでおきます。その後は1週間に1回の割合で液体肥料を与えます。薄めるタイプの液体肥料は鉢植えの草花に与えるのと同じ濃度で。

適した土

水はけが良く、腐葉土など有機質のたっぷり入った土が適しています。赤玉土5:腐葉土4:川砂1の割合で混ぜた土や草花用の培養土を用います。

その他

タネを採る

タネの採り頃

タネの採り頃は、実の表面が茶色くなって、がくが反り返ったころです。自家受粉は年々繰り返すと品質が低下しやすい傾向があります。 目当ての花色、品種がある場合は新しいタネを求めましょう。

西洋アサガオについて

西洋アサガオは生育おう盛でよく茂り、花付きが良いのが特徴です。アサガオより晩生(おくて)で主な開花時期は晩夏~晩秋、霜が降りて枯れるまで咲き続けることもあります。 栽培の基本は普通のアサガオと変わりませんが、以下を注意してください。

1.水切れに注意。乾いてきたら水をたっぷり与えて早く大きく育てる。水はけの良い用土を用いる。
2.肥料、特に窒素分が多いと葉ばかり茂りすぎて花付きが悪くなります。遅くまで肥料を与えていても同様のことが起こります。肥料は夏の終わりまで、以降は与えません

「真夏に花が咲かない」というのは開花時期が来ていないケースが多いです。「アサガオ=夏」のイメージが強いのか、この点での誤解が多いように感じます。

かかりやすい病害虫

アカダニ アブラムシ

関連する植物